スロースターター

これが第1戦だったならば・・・!!
嗚呼、も〜、おまいら、スロースターターにもほどがあるよ・・・。
・゜・(ノД`)・゜・。


最後の最後で、充実したサッカーを見せてくれた五輪代表。オイラは昼からのプレゼンの準備が全然終わっていないのだけれども、この試合を観て本当に良かったとつくづく思うわ。この文章を書き終わったら、仕事頑張るぞー!


試合前に一番恐れていたのは、98年W杯ジャマイカ戦のように気の抜けた恥ずかしいサッカーをしないだろうかということだった。あの時、緒戦のアルゼンチン戦、続くクロアチア戦は、ともに1−0で負けはしたものの、当時の戦力で可能な限り強豪に対して喰らいついた良い試合だったと僕は思っている。その一方で、ジャマイカに無様に負けたことが未だに許せないままなのだ。今回、同じ徹を踏まずにいてくれた彼等にまずは感謝したい。


特に前半は素晴らしい出来だった。なによりも特筆しなければならないのは、石川の素晴らしい爆発的フリーランニング!!©湯浅健二。この試合を観た多くの人が「それだ!!」と、安西先生のようにブルッ!と身体を振るわせたに違いない。ガーナはパラグアイ、イタリアと異なり、小野を軽視しすぎたようだ。あの程度の寄せならば、小野はダイレクトプレーもタメからの展開も可能となり、自由に指揮棒を振るってチームに美しいシンフォニーを奏でさせることができる。小野にボールが渡る前からスタートして右サイドを切り裂いた石川は、いわば誇らしげにソロを歌い上げる第1バイオリン。まさに前半の主役だった。


そして菊池の「よくぞそこまで見ていた!」なロングパスから、GKの頭上をフワーと越してパサァとネットを揺らした嘉人のビューティフル・ゴール。菊池のトータルに高い能力については高校入学当時から有名だったが、確かにドコに配置してもソツなくこなすフットボールセンスと頭の良さ、なかなか高い身体能力、そして負けん気と落ち着きを併せ持っている。今日の得点シーンのようにロングキックも精度があり、細かい足技やトラップの巧さも光る。落ち着きすぎての馬鹿馬鹿しいミスを減らすこと、そして今日の試合の後半やジュビロでの試合中に、度々行方不明になるのは改善したいところだ。今後4年の過ごし方次第では、まだまだ化ける選手だと思う。


後半ガーナの時間帯も多かったが、それはどこが相手でも必ずあること。向こうだって必死なんだ。日本はミスもあったが、しぶとく守りきった。しかし、石川から松井への交代は合点がいかなかったなぁ。山本監督としては、ボールをキープしてリズムをつかみたいという意図だったのだろうが、後半立ち上がりの長く苦しい時間帯をその直前に抜け出し始めたところだった。またしてもチキンな采配だったと思う。一番闘志を燃やして、チームにダイナミズムを与えている男を下げてどうするんだ? ブッ倒れるまで使ってあげれば、石川直も本望だろうに。


後半40分過ぎにガーナのCKが続いたときはドキドキしたね。たとえ勝ってもグループリーグ敗退に変わりはないのだけれど、やっぱり勝利が喉から手が出るほど欲しかったんだ。どうしても、アイツラに勝たせてやりたかったんだ、俺等は。


グループリーグ敗退という事実は厳粛に受け止めよう。殆どの日本人にとって、このチームは期待されながらもあっけなく敗退が決まってしまった五輪代表として記憶されるだろう。けれども、男達の意地を見た今日の試合を僕は決して忘れない。そして、最後の18人に残らなかった者も含めて、この世代のすべての選手達の未来に幸多かれと祈ろう。