赤面

終電発車1分前に階段を降りたら、
目の前の車両の中にポッカリ1つだけ空席。
猫まっしぐら。


安堵とともに腰を下ろし、
ホロ酔いのイイ気分でポケットから文庫本を取り出すやいなや、
すぐに駅員が駆けつけて、
「すみません、この車両は女性専用車両ですので・・・」
顔から火が出た。
回りの冷たい視線に気がついた。
(心の中で吐血)
そそくさと隣の車両へ移動。


昔どこかで誰かとした会話。
女性専用車両に入ってきて気づかない男がいるんだよねー」
「そんなヤツっているんだ?どう考えてもありえないだろ。意図的だね、そりゃあ」
と断言した記憶が突如蘇り、眉毛が八の字になった。