]閉塞感

浮き世の移り変わりについて想いを巡らせるとき、いつも岡崎京子の『リバーズ・エッジ』の文章が頭に浮かぶ。

あらかじめ失われた子供達。


すでに何もかも持ち、
そのことによって何もかも持つことを
諦めなければならない子供達。
無力な王子と王女。
深みのない、のっぺりとした書き割りのような戦場。
彼ら(彼女ら)は別に何らかのドラマを生きることなど決してなく、
ただ短い永遠のなかにたたずみ続けるだけだ。


平坦な戦場で僕らが生き延びること。