最終スパーリング

なかなか良かったではないですか。失礼な言い方ですがシリアは弱すぎず強すぎずで、スパーリングパートナーとしては格好の相手でした。そんな相手に、このチームの特長である落ち着いた試合の入り方をして、なおかつイイ形の攻めも見せてくれました。前半20分の小笠原が右サイドで素早くはたいて加地がオーバーラップし素早くクロスをいれて逆サイドの三都主ミドルシュートを打ったワイドな攻撃は、とても美しかったですよね。1点目も左右の揺さぶりが効きましたね。北朝鮮のDFはクロスに対してボールウォッチャーになりがちという情報も聞くので、本番でもガンガン左右に揺さぶって欲しいところ。


アジアカップの時は、コンディションが最悪だったせいもあって、緩緩閑閑のリズムでボールを回して、セットプレーでなんとかするという攻撃でしたが、それに比べれば攻撃の緩急に関しては、だいぶマシになったと思います。まぁ、もっともっとイイ攻撃を見たいってのはありますが、個人的には長い最終予選を前にした今の段階で完成しすぎるのは逆に危険だと思っているので、今日のところは満足です。


難点を挙げればやっぱりディフェンス面かな。北朝鮮相手ならともかく、イラン戦を想定するとまだまだヤバいところが多いですね。カリミ、マハダビキア、ザンディあたりには、1試合の中でも1対1で何度かブッちぎられることが容易に予想されるので、そうなると現在のアバウトなカバーリングでは致命的な状況に陥るでしょう。まぁイラン相手にボランチが両方前に行ったり、3バックが今日ほどオーバーラップしたりはしないのでしょうけど。


また不安なのは、やっぱり海外組が戻ってきてどういうメンバーを組むかですね。今の小笠原の出来ならば、中村をあえてスタメンでは使わない選択をして欲しいです。その方がチームのモラルを向上させ、レギュラー組の危機意識、サブ選手のモチベーションを刺激する事になるので。そういう決断をジーコがもしできた時には素直に評価しましょう。


あとは最終予選初戦ということで、入れ込みすぎないことも重要ですね。中田英と川口を除けばW杯最終予選は未経験の選手ばかりですが、アジアカップのようにしぶとく闘って欲しいものです。


ついでに気になったのは、客の入りの悪さ。2階席はかなり空いてましたね。しょせん練習試合じゃこんなものかな。しかも埼玉スタジアム7時半キックオフなので、帰りの駅前の混雑を考えると、神奈川千葉あたりでも下手すると終電を逃しちゃいますからね。っていうか、1週間後の北朝鮮戦も同じ状況かー。俺、自宅に帰り着けなさそう・・・。


そーいや、97年の>最終予選前の8月は、ブラジル戦とJOMOカップだったんですね。それに比べれば今は良い準備をさせてもらってるよなぁ。


監督がどうあれ、やっぱり代表に勝って欲しいので、なるべくポジティブでありたいなと思う今日この頃。