Under Current

アフタヌーンで連載している『Under Current』が結構好きだ。今月号で第7話。


家業である銭湯を継いだ女性が、ずっと暮らしてきた旦那に蒸発されたところから話が始まる。あえて抑えの利いた表現で、読む人に登場人物の内面の揺れ動く様を感じさせるタイプの作風。かと思えば飄々とちょっとコミカルな普通の生活を描いたりもする。人手が足りないために銭湯協会から斡旋されてきた寡黙な釜焚き男や、一筋縄ではいかなさそうな探偵、偏屈な近所の老人やら、魅力的な登場人物がこれからどう絡んでくるのか楽しみだ。


作者は2002夏に四季大賞を受賞した豊田徹也。受賞作『ゴーグル』は、亡くなった祖父の残したバイク用ゴーグルを手放さない無口な少女と、少女を預かる事になった二人の男の話。これまた味わい深い作品だった。