日本2−2ボスニア・ヘルツェゴビナ

得点者:高原、中田英


またしても、受けの美学を追究した王道プロレスサッカーが炸裂。ロスタイムのヒデの得点にはホント、ビックリした。


ボスニア・ヘルツェゴビナが強い事は解っていたものの、どれだけ気合いが入っているのかが心配だった。前半すぐに杞憂だった事が判明。なかなか緊迫感のあるゲーム展開で面白かった。このマッチメークは当たりだ。


後半はかなりフラストレーションが溜まった。一番の問題は、いまさらではあるが、ボールを奪う位置が低いこと。攻守の切り替えが早くても、ゴールまでが遠すぎる。古典的なカウンターは得意でないから、攻撃がスロウダウンするケースが多い。これでは芸術的なプレーが連続して繋がらないと得点できないだろう。そしてスロウダウンして人の動かないボール回しは相手のプレスの餌食になるという悪循環。改善するとは思えないので無視する様に努めているのだけど、やっぱり日本の最大の問題は守備の方法にあると思う。


僕にとって、かくあって欲しい日本とは、高い位置でボールを奪い、そこから速く攻めるチーム。献身的かつ組織的でコンパクトな守備。攻守の切り替えの早さ。テンポのいい細かいボール回しと大きな展開を織り交ぜた速攻。プレスのための体力を温存してゲームを作る賢さ。ジーコの作ったチームで評価できるのは、粘り強さくらいかな。逆に言えば、こういうクラシカルな戦い方でも、スペインやセルビアと競った好チーム相手に、それなりの結果を出す日本の選手達は本当に偉いと思うわ。攻撃面では悪いシーンばかりではなかった。これでボールを奪う位置がもっと高めであれば、もっと得点の匂いがするだろうに。


個々の選手については、比較的ポジティブな印象ではある。しかし誰がどう見ても、2失点ともバルバレスにやられてしまった中澤の出来は不安。フィードも狙われていた。三都主の軽い守備と合わせて、対戦国は絶好の攻略ポイントと見なすだろうなぁ。やはり。


しかしだ。どういう戦術であろうと、代表チームを応援しないなんてことはありえない。チーム力で多少劣ろうとも、W杯のGLは絶望的とはほど遠い。今年の親善試合がどうだろうと、W杯で勝てばいい。むしろ前評判なんて当てにならない事が多い。最後の1ヶ月でどれだけ精神的に結合したチームになるかだ。


悲観も楽観もしませんよ、俺は。


日本戦とりあえず2試合はチケットゲット済み。ドイツでは声を張り上げてきます。