W杯南アフリカ大会にむけて

今さらではあるけれど、W杯の日本の組み合わせについて、思うところを。


ドイツW杯の期待外れな結末の後遺症が残っているのか、かなり後ろ向きなスタンスの見解が世の中では多いようだ。確かにオランダ・カメルーンデンマーク相手にリーグ戦を30試合やるのであれば、日本は確実に最下位になると俺も思う。


しかし、おい待てよと。サッカーはそういうスポーツじゃねぇだろと言いたい。3試合の短期決戦であれば、日本がトップになっても全く不思議じゃない。現代のサッカーはそのくらいまで平均化している。毎回毎回そうだけど、この国が?ってチームがグループリーグで敗退するし、優勝候補筆頭とされた国が実際に優勝したケースは殆どないってことを、今一度思い出すべきだろう。


日本国内のサッカー専門家で、ユーロ2004のギリシャ優勝を予想できたヤツなんて一人もいない。前評判なんてその程度のもんだ。大本営発表みたいに調子のいいことばかり宣伝して無理矢理盛り上げた挙げ句、マッチポンプで扱き下ろすマスコミは大嫌いだが、日本のサッカーのレベルなんて糞とか卑下する半可通は、もっと嫌いだ。


ドイツW杯で、俺がショックだったのは、持っている力の全てを出し尽くしたとは到底見えなかったこと。それは2002年のトルコ戦もそうだった。そういう敗戦が何よりも腹が立つ。


その一方で、98年は当時のベストを出し尽くして、力及ばす3連敗だった。とてつもなく悔しかったが、納得感はあった。シドニーで五輪でアメリカに負けた時には、痺れる戦いの末、最後は時の運だった。悔しくて千切れそうだったが、大活躍した中田がPKを外す予感があり、奇妙な諦観があった。2002年のグループリーグは、試合のレベルはともかく、凄いプレッシャーの中で必死の覚悟で戦い、だからこそ突破できたのだと思う。


まずとにかく、持てる力を出し切ること。それが代表の責務だろう。人事を尽くした上での勝敗は、時の運。受け入れるしかない。


今度の南アフリカ大会での日本代表はどうなるだろう。魅力的なサッカーを組織する能力について、俺は正直、岡田監督に期待してないけれど、フランスW杯の経験、チームとしてのピークの持って行き方の重要性、代表にとって興廃を賭けた一戦での集中力、そういったところでは期待してます。


W杯までの親善試合は、勝敗も内容もどうでもいいので、W杯に持てる力を結集してを出し尽くして欲しい。その結果、グループリーグを突破できれば、全てが許されると思うよ。